患者さん子供が花粉症で目薬をもらったんだけど、嫌がって泣くし、しみるみたいで全然させてくれないの。しかも1日4回なんて、保育園もあるし正直無理なんです。



それだとパパ・ママも疲れちゃいますよね。実は『しみる理由』を知るだけで対策ができるし、1日2回で済む最新の薬もありますよ。失敗した時の『おかわり点眼』のルールもお教えしますので、それを知っておくだけで気持ち的にも楽になると思いますよ。
・目薬が「しみる」正体と、痛くない点眼の3つのコツ
・「泣いて、さした目薬が流れた…」そんな時の『おかわり点眼』の判断基準
・1日2回でOK!持続性点眼薬(アレジオンLXなど)のメリット
・花粉症の点眼薬がどうしてもダメな場合の選択肢
・ステロイドの点眼薬の効果と副作用と安全性
・コンタクトレンズと「防腐剤」の気になる関係
目薬が「しみる」意外な理由
涙と目薬は「性質」が違うから
- 【pH(酸性・アルカリ性)の違い】
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涙(pH7.0~7.4)は弱アルカリ性だけど、目薬は成分を安定させるために少し酸性に寄っているものがあります。
- 【浸透圧の違い】
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涙と目薬の濃度の差が、目に刺激を与えてしまう。
- 【薬剤師の視点】
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この2つの『差』が刺激(しみる感じ)として脳に伝わるんだよ。
専門的知識【緩衝能】について気になる方は(ここをタップして詳細を表示)
白内障治療薬のカリーユニはあえてpHを低め(pH 4.8〜5.5)にして、成分を安定化して長持ちさせてます。
この点眼にはpHを一定に保とうとする物質(緩衝剤)が入っており、涙の成分をスッと受け入れ、瞬時に自分のpHを涙に近いレベルまでスッと変化させます。
つまり「相手(涙)に合わせて自分をすぐに変える柔軟性」を持っているため、目に入った瞬間に中和され、しみる感じがほとんどなくなるのです。
これを専門用語で「緩衝能が低い(相手のpHに染まりやすい)」や「適切な緩衝作用がある」と表現したりします。
パパ・ママが少しでもラクに点眼してあげる「3つの工夫」
- 「冷やしすぎ」に注意!
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冷蔵庫から出したては刺激が強い。
使う直前に少しだけ「手のひら」で包んで常温に近づける。
(※温めすぎはNGと注釈) - 「目頭」をそっと押さえる
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鼻に抜ける「苦味」を防ぐとともに、刺激を和らげ、お子さんの拒否反応を減らせます。
詳しくは・・・下記の記事に、イラスト付きの「目頭」のおさえ方をさらに深く記載してます。
- 慣れるまでは「寝ている時」や「目を閉じたまま」
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無理に目を開けさせず、目頭に一滴落としてから瞬きさせる。
詳しくは・・・↓こちらの記事へ
点眼の回数を減らしたい(日中忙しい、差し忘れが多いなど)あなたへ
持続性点眼薬(アレジオンLXなど)の特徴
- 【回数の進化】
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従来のアレジオン(1日4回)から、濃度を高めることで「1日2回」で効果が持続するように進化したこと。
- 【最大のメリット】
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「朝・晩」だけで済むから、保育園や学校にお薬を持たせなくていい!
先生への依頼や、お昼の点眼忘れのストレスから解放される。
点眼の「順番」で迷ったら?
「2種類の目薬、どっちが先?」 「混ぜちゃダメなの?」 実は、点眼の順番には医学的な理由があるんです。
理由は「目のキャパシティ(容量)」にあります。
目の表面に溜められる量は、目薬1滴の量よりもずっと少ないんです。
5分待たずに次をさすと、先にさした薬が押し流されて、効果が薄まってしまうことも…。
特に、今回紹介した「アレジオンLX(持続性点眼薬)」や「眼軟膏」など、特殊なタイプを併用するときは順番がさらに重要。しっかり効果を出すための「黄金ルール」を下記の記事で確認しておこう!
色々試したがそれでも点眼を嫌がってしまう。そのような時の最終手段!
アレジオン眼瞼クリーム(医療用医薬品)の大きな特徴
「塗る目薬」という新しい選択肢により、目薬をさすのが苦手な方や、小さなお子様。
1日1回でOKで1回塗るだけで24時間効果が続くため、日中の点眼の手間が省けます。
コンタクトレンズ装用時の使用は可能。
ただし、治療期間中のコンタクトレンズの装用については医師にご相談ください。
Q&A コンタクトレンズをしたまま点眼していいの?
コンタクトユーザー必見!「防腐剤」の落とし穴
まずは、目薬に含まれる「防腐剤(ベンザルコニウム等)」の正体について触れます。
- 【役割】
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目薬の中でバイキンが繁殖するのを防ぐ大事な成分。
- 【リスク】
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非常に高い「吸着力」と、バイキンだけじゃなく、人体の細胞にも影響する。
長期にわたり連日使うことや、コンタクトレンズとの併用により、目に防腐剤が触れ続けることによる自身への「細胞毒性(角膜へのダメージ)」がある。
ステロイドの目薬って副作用が怖くない?
ステロイドの目薬の役割と現状
「ステロイド」という言葉だけでドキッとしてしまう親御さんは多いです。
まずは、なぜ花粉症でステロイドが使われるのか、そのメリットを伝えます。
- 【役割】
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炎症を抑える力が非常に強く、かゆみがひどい時の「最強の味方」。
血管を収縮させ、目の赤みをとってくれる。 - 【現状】
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適切に使えば、辛い症状を短期間でピタッと止めてくれる頼もしいお薬であること。
ステロイドの目薬の副作用
一般的に外用薬は、有効成分が局所(使用する部分)にだけ作用します。
なので、ステロイド外用薬を適切に使用する場合は、の内服薬や注射薬とは異なり全身の副作用は通常起こりませんのでご安心ください。
- 【感染しやすくなる】
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ステロイドには免疫を抑制する作用があります。
治療によって必要な作用なんですが、逆に細菌感染やウイルス感染を起こしやすくしてしまうことがあります。 - 【ステロイド緑内障】
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まず、緑内障とは眼圧が高い事で、視神経が障害され、視野が少しずつ狭くなる進行性の病気です。
ステロイドを長期間使い続けると「眼圧(目の圧力)」が上がることがあります。
このステロイドが原因で緑内障を発症するる事をステロイド緑内障といいます。 - 【ステロイド白内障】
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白内障とは、目の中のレンズ「水晶体」が濁り、視力が低下する加齢性の病気です。
初期は霧視(かすみ)、眩しさ、眼鏡が合わない等の症状が出ます。
同様にステロイドを長期間使いづけるとにより発症する病気を、ステロイド白内障といいます。
子供にステロイドの目薬をつかってもいいの?
この記事は一般的な添付文章(お薬の専門の取扱説明書)を基に解説したものです。
医師・薬剤師から個別の指示がある場合は、必ずそちらを優先してください。
ステロイド点眼薬は、どの添付文書にも「2歳未満には慎重に投与(使用)すること」と明記されています。
つまり、投与しちゃいけないって訳じゃありません。ダメな場合は禁忌とされてます。
ステロイド自体は、とてもよく効くので医療には必要不可欠な存在で適切に使えば何の心配のいらないお薬なのです。
医師によって処方の判断基準が異なる場合があるため、医師の処方意図や具体的な使用方法について確認しておくことをおすすめします。
パパ・ママが気になる「副作用」の真実
薬剤師パパからのお願い:自己判断はNG
一番伝えたい「安全な使い方」のまとめです。
【期間と回数】
「余っているから」といって、余った薬を勝手に使い続けたりするのは絶対にNG!
【定期受診の重要性】
「ステロイドを使っている間は、目医者さんはセット!」という意識を持ってもらうようお願いします。
まとめ|花粉症の目薬と上手に付き合うコツ
- しみる対策: 涙との性質の違いを知り、少し温める工夫を。
- 回数の工夫: 忙しいなら、1日2回の「持続性点眼薬」を主治医に相談。
- 最終手段:花粉症の目薬をどうして嫌がる最終手段。「眼瞼クリーム」を主治医に相談。
- コンタクト: 原則外して点眼。1dayでも防腐剤の「蓄積」には注意!
- ステロイド: 副作用を正しく知り、医師や薬剤師の指示を守れば「最強の味方」。



暴れる子に無理やりさして、パパもママも疲れ果ててしまうより、少しでも負担を減らす方法を選んでみて下さい。
目薬が苦手なのは、お子様が自分の目を守ろうとする立派な本能。
今日もお子様のために一生懸命ケアしてあげている自分を、まずは褒めてあげてください!





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